ゼンタイパワード

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MCUにおける時間軸分岐とマルチバース、インフィニティストーンに関する考察

※久々のブログ更新でスミマセン。ネットラジオを始めたり鬱になりかけたりMENSAに入ったりしてました。

 

2021年10月、『ホワット・イフ…?』シーズン1の最終話時点での考察もろもろ雑記。

 

・おもしろかった〜〜〜〜!

・製作陣間の連携が取れていたかどうか……などのメタ的な構造は気にせず、あくまで劇中描写から考察していきます。

・前提として……『エンドゲーム』でのタイム泥棒作戦や『ロキ』最終話での時間軸分岐の解放など(相対的な時間としての)過去に影響を及ぼした行動が(絶対的な時間として)"いつ起こったのか"を考えすぎると終わらなくなるので、それぞれの事件が起こった絶対的な順番はワレワレ視聴者の視点で考えることにします。

・要は"ニワトリが先かタマゴが先か"の、可能な限りの回避。

・まず『エンドゲーム』で起こったことから時間軸・ストーンに関わるもろもろをざっくり整理しつつ考えていきましょう。

 

『アベンジャーズ/エンドゲーム』

・6つのストーンは宇宙誕生と共に生まれた。

(より正確に言えば、6つの特異点がビッグバンと共にストーンへと結晶化した)

・指パッチンで人口半減。

・サノスによってストーンが自壊させられる。

・同じストーンを同時間軸の過去から借りてきて再びパッチンする作戦に。

・ストーンが欠けると"ストーンが欠けた世界"という分岐が生まれるため、後で返しに来ることを約束。

(この"返す"ことによって生まれる、"ストーンが欠けたけど戻ってきた世界"は"ストーンが欠けなかった世界"とイコールなのか?→疑問①とする)

・石を返したスティーブが、新しい盾を携えた老人として帰還。

(スティーブは"分岐した別の世界で生きて、帰ってきた"のか、"人知れずずっと生きていた"のか?ペギーのその後や新しい盾のことを鑑みるに個人的には前者だと思うけど、ドラマチックさを重視してここの解釈はあえて明確に断じない)(帰ってきたとして どこかのポータルから大急ぎで走ってきてベンチに座る老スティーブは面白すぎるから……)

・この時、2012年のロキにスペース・ストーンを奪われる。人知れず時間軸が分岐。

 

『ロキ』

・↑で分岐した時間軸から、ロキがTVAに拉致されてくる。

・引き出しにストーンがゴロゴロ。これらは"完全に同じ"ストーンなのか?→疑問②とする。

・この作品で時間軸に関するもろもろが明らかに。以下にざっくりまとめる。

・ある時、一人の科学者が"時間軸の分岐"の概念と、それによる"分岐した多数の世界"=マルチバースを発見。

・マルチバース間での交流から大戦争に発展。

・科学者="在り続ける者"は、(アライオスの力を借りて)他の全分岐を"剪定"。以後、TVAを設立し分岐を剪定し続ける。

・ここからは考察による仮説、"分岐"と"剪定"の概念について。時間軸を一本の川として捉えた時、その分流="分岐"をダムでせき止めるのが"剪定"と考える。

・剪定により、無限に分岐していた川はほぼ一本の大きな川に。これが"神聖時間軸"=これまで我々が見てきたMCU=遠い未来に"在り続ける者"が生まれる世界。

(この"大きな川"は、他の"在り続ける者"=戦争を仕掛けてくるような危険な変異体=征服者、が生まれない程度の細かい分岐を、ある程度許容していたと考えられる。そのためにタイム泥棒作戦や他のタイムトラベルが成立したし、様々な分岐が生まれるのをTVAがわざわざその都度確認しながら剪定していた。これにより疑問①が解消される……おそらく"正確には違う世界だけどだいたい変わらない")

・ロキの変異体、シルヴィにより"在り続ける者"が死亡。彼によってせき止められていたあらゆる分岐可能性=無限に広がるマルチバースが復活

(分岐が新しく生まれた、というより もともとあった分岐が復活した、と考えるのが自然か。ある分岐に住んでいる人間の視点から見た時、5分前に世界が誕生したかどうか認識できないのと同様に)

・ロキが帰還したTVA基地は(おそらく)征服者によって設立されたものに変わっていた。そもそもこの基地は時間軸の分岐の影響を受けない、いつかのどこか、に存在するものだと思われるので、とりあえずシーズン2待ち。

 

『ホワット・イフ…?』

・ウォッチャーによる異世界ツアー。お前は今まで何してたの!?

・せき止め、によってウォッチャーもある種の封印状態にあった or マルチバース戦争〜分岐の解放までを それもまた物語……と静観していた?後者と考えるのがまあ自然か。

・この作品では、シルヴィによるマルチバースの解放によって生まれた……というか復活した……というか"なかったことにされていた"ことがなくなった、さまざまな世界が舞台に(と考えれば筋は通るのではないか)。

・ストーンについて。最終エピソードにて、別の世界のストーンは"完全に同じ"ものではなかったことが判明。疑問②とも繋がる。

・これを受けての仮説。宇宙と共に誕生したストーンは、時間軸の(大きな)分岐によってその性質をある程度変えるのではないか?

・『エンドゲーム』でのタイム泥棒作戦で使ったストーン群は、同じ時間軸上から過去のものを借りてきたためパッチン可能だったのでは。

・より飛躍するならば、ストーンはその性質の違いによって時間軸の分岐を測る指標にもなるのかも。

・『ロキ』だと大きさもいろいろ違ったし、『ホワット・イフ…?』でなんか表面が妙にツルンとしてたのも、アニメ的表現じゃなくホントにツルツルしたストーンだったとか……飛躍しすぎか。

 

・長ったらしく書いたけど、"ある程度の細かい分岐は許容される""ストーンは分岐によって微妙に違う"でだいたい通るんじゃないかと思います。

・じゃあアレはどうなんだ、みたいなのあればTwitterとかに随時ご連絡ください。一緒に考えます。

 

〜〜〜〜

 

追記:『ホワット・イフ…?』第4話 闇堕ちストレンジ回の"時の絶対点"について。「ストレンジがクリスティーンを失うことは変更不可能である」……と言われても これまでのMCU いわゆる神聖時間軸ではクリスティーン生きてるのでは?という話。

 

この時間軸においては、クリスティーンの死(原因)→ストレンジが至高の魔術師になる(結果)。結果によって原因を覆すことはできない、が"絶対点"とされる。

・より正確には「クリスティーンの死によってストレンジが至高の魔術師となった分岐は、さらにその中で分岐が発生する可能性を残していた」と考えるのが自然か。

・エンシェント・ワンは「クリスティーンの死によってストレンジが至高の魔術師になりつつ、闇堕ちはしない」という分岐可能性を引っ張り出して二人のストレンジを対決させた。

・「クリスティーンの死によってストレンジが至高の魔術師となった分岐」……とは書きつつ、これは神聖時間軸の存在を踏まえた、より大きな視点で見た場合であり、このエピソードの登場人物たち=分岐の先の住人たちは「クリスティーンの死によってストレンジが至高の魔術師となる」こと、それ自体が"分岐"であるとは認識していない

・すなわち、「クリスティーンの死」は、本流から見た場合の分岐点であり、「クリスティーンの死によってストレンジが至高の魔術師となった」という分流の先から見た場合の絶対点である、と言えるのではないか……と考えます。

 

〜〜〜〜

 

追記:さらに解釈の分かれる部分について。

『ロキ』でシルヴィによって解放された、時間軸の分岐によるマルチバースと、『ホワット・イフ…?』各話で描かれた「もしも」のマルチバースは同じものを指すのかどうか?という話。

 

・そもそも『ロキ』視聴時、時間軸の分岐によるパラレルワールドとマルチバースは似て非なるものと考えてました。

・「もしもあの時」的な分岐は同じ川の枝分かれ、マルチバースはそもそも別の川、みたいな。見かけ上は同じだけど別の話でしょ、と思ってたら……

・『ロキ』最終話で それがマルチバースです!って言われちゃってビックリ。そうだったの!?みたいな。

・と言っても本当に見かけ上は同じ(たとえば、"そもそもアイアンマンがいない"世界と、「もしアイアンマンが誕生しなかったら?」の世界が、見かけ上同じと言えるように)なので、じゃあもう根っこが同じ大〜きな川を本流として、ほぼ別の川に見えるくらいに枝分かれしている状態……と解釈するのがいいんじゃないかなと思います。

・ただ現状だとまだ情報が少ないので、もしかしたら今後の作品で「別の川でした〜」って言われるかもしれません。その時はまた考えます。

・『エージェント・オブ・シールド』で描かれたタイムトラベルでTVAが介入しなかったのは「"神聖時間軸"に戻すために必要なタイムトラベルだった=タイムトラベル自体が神聖時間軸において起こるべきことだった」とか。あれがマルチバースの出来事でした、にはしたくないな〜という気持ち。