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【レポート】109シネマズプレミアム新宿 オープン初日体験記

こんにちは、始条 明(@AkiraShijo)です。

 

2023年4月14日、新宿・歌舞伎町に東急歌舞伎町タワーがオープン。あわせて、同ビルの9・10階に109シネマズプレミアム新宿がオープンしました。

 

 

通常席は存在せず、Aクラス席4500円、Sクラス席6500円(入会費1000円で年会費無料の会員になれば、それぞれ500円引き)という価格設定で話題に。

 

映画好き……というか 映画館好き としては行かぬ手はあるまい!ということで、オープン初日に行ってきました。


以下、Sクラス席の体験レポートになります……サービスの内容や価格は変わるかもなので、適宜お調べください。あと主観入りまくり・脱線しまくりなのでご容赦ください。


〜〜〜〜


・高級志向の109シネマズが新宿にオープンする、との初報が出たのが2022年の4月。


・同年11月に音楽家・坂本龍一教授が音響監修を担当することが発表される。


・価格が発表されたのが2023年3月のこと。拡大する格差社会を象徴するような強気の価格設定に、戸惑いの声が上がっていたのを記憶している。


・私はといえば、歌舞伎町にはよく行っていたので(ゴジラのいるTOHOシネマズはにぎやかで好きだし、リアル脱出ゲームの大型施設"東京ミステリーサーカス"にも毎月通ってるし)デカいビルがニョキニョキ大きくなっていくのを楽しみに眺めていた。


・まあ……正直、映画観るのに6000円!いけ好かね〜〜な〜〜 とは思いつつ、選択肢としてはこういうのもアリかなあ、という受け止め方ではあった。


・ちなみに、近辺で普通に安く観たいならMOVIX系列の新宿ピカデリーがオススメ。ネットで買うと60日以内なら1300円で観られるクーポンがもらえて、それを使って観てもまたクーポンがもらえる……という、リピーターに優しい仕様。いつも助かってます。


・で 東急歌舞伎町タワー。歌舞伎町にできる高層ビルということで、なんとなく『龍が如く』のミレニアムタワーを思い出す。

 

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・位置的にはゴジラのいる新宿東宝ビルの方が近いんだけども。


・さて109シネマズ。これで新宿エリアにはTOHOMOVIXT・ジョイ(新宿バルト9)109シネマズのシネコン4系列が並び立つことになった。


・4000・6000円……か……という価格がどうしても頭をよぎるが、よく考えてみるとIMAXとかプレミアムシートとかで観ると、毎回+1200円だの1600円だの払わされてはいる。

 

・そこにポップコーンやLサイズのドリンクを買うので、さらに+800円くらいはかかってくる。


・しかもこの映画館、座席も超イイ感じらしい。

 

 

・加えて、"ウェルカムコンセッション"があるらしいという旨も書いてあった。プレスリリースの説明文には"チケットのQRコードを提示するだけでご利用いただけます。鑑賞前ご自身のタイミングで、お好きなだけお楽しみください。"とのこと。


・これはもしかして……飲み物やポップコーンがタダなのでは!?と期待していた。


・こいつはどうだ、やっぱり世の中はうまくできてるねえ。このうちは映画館だけれどもただでご馳走するんだぜ。お好きなだけというのはその意味だ。


・オープン直前の4月5日、公式ツイッターが更新。やはり食べ放題だった。最高。

 

 

・そして迎えたオープン日。ここからようやくレポートになります。

 

〜〜〜〜


・予約したのは、同じく4月14日に公開を迎える『名探偵コナン 黒鉄の魚影(サブマリン)』。10日の深夜24時にアタックし、毎度おなじみチケット戦争を勝ち抜く。


・今回はそこまで接戦でもなかった。ただ、前日にはSクラスは売り切れてました。


・ビルの開業に合わせ、"KABUKICHO BLUE FESTIVAL"が開催中。おなじみの看板が青く塗られていた。


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・14時前ごろ、ビルに到着。ネオンサインがギャンギャンに瞬く飲食店街やゲームセンターを抜けて、エスカレーターを上っていく。

 

・ビル入口上には大型ビジョンが設置されており、特設ステージでオープニングイベントをやっていた。あと新宿駅東口前の3Dビジョンに出てくるネコも出張しているようで、時々顔を出す。

 

・コロナ前はこのシネシティ広場で映画のジャパンプレミアとかをよく開催していたので、これからどんどん盛り上がってくれるといいなあ、と期待。

 

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・ビルの中はほとんどキャッシュレス決済が主。


・サイバーパンクなクールジャパン〜みたいな雰囲気は嫌いじゃない……どころか大歓迎の部類なのだが「インバウンドからボッタくるぞォ!!!」が透けて見えすぎる気はする。


・フツーの景品が並ぶUFOキャッチャー(機械は最新機種のクレナ3だが……)が、よく見ると1プレイ240円とか320円とか。

 

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・エスカレーターの横の大窓からは、新宿駅をJRの電車が通り過ぎていく様子が見えて楽しい。

 

・どうせならビルの外観もギャンギャンに光らせてくれたらいいのに。"強力わかもと"の宣伝を流すとか。


・9階に到着。今回はこの階のシアター3(この館では最大客席数)で鑑賞する予定。


・9階と10階に受付があり、まず受付前でチケットを発券(か、スマホのQRコードならチケットレスでもOK)


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・受付横のゲートを通ると、ホテルのようなラウンジが広がる。9階・10階に同構造のラウンジがあるとのこと。


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・9階には売店(半券がなくても利用可能)、10階にはS席の客のみ入れるプレミアムラウンジ(上映後に入れる)がある。


・ラウンジに入れるのは、上映1時間前から。上映後も利用可能だが、一度出てしまうと再入場はできなかった。


・ラウンジにはウェルカムコンセッションと、有料のバーカウンターがある。メニューは以下。

 

 

・ウェルカムコンセッションは、先述の通りポップコーンとドリンクがおかわり自由


・コンセッションのカウンターにある機械に半券かスマホのQRコードをかざして受け取る仕組み。ラウンジ入場時から、購入した回の上映終了30分前まで有効とのこと。

(2023年11月追記:上映開始まで、になってました)


・最初に聞いたスタッフさんは上司らしき人に確認した後「上映終了までとなっております」と言っていたが……いざ受け取るタイミングで、カウンターのスタッフさんから(こっちから聞いてないのに)「終了30分前までおかわり自由ですので、ぜひご利用ください!」と言われた。


・まあ……なんせ初日だし、情報が錯綜しているのだろう。とりあえず、向こうから言ってきた方を信じてみることにする。


・どちらにせよ、上映中におかわりをもらいに行くことはないと思うけども。ヤだし


・で 肝心のポップコーン。味の種類ごとに豆を変えているとのことで、確かに塩味はバタフライ型、キャラメル味はマッシュルーム型になっていた。


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・通常の109シネマズのポップコーンはすべてバタフライ型だったと記憶しているので、丸ごと別の豆を仕入れているのかも。


実際ウマい。特にキャラメル味はキャラメルがよく絡んでいる、いわゆる"当たり"の割合が高い。おかわりしてもやはり当たりが多かったので、個体差じゃなくこういう仕様なのだろう。うれしい。


・カップやフタやトレーはすべて紙製で、環境への配慮がうかがえる。紙ストローはいまだに慣れないが……


・おしぼりがフワフワ質感に厚手の高級品だった。この形状はたぶん美濃和紙を使った"クリール"の平型。

 

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・手がベタつくのが嫌いで、昔からおしぼりを100本単位で買っては持ち歩いている。凝り始めると、お店で出てくるおしぼりにも毎回注目してしまうのだ。


・ラウンジには高そうな椅子やソファがいろいろ並んでいた。ひとり用の椅子もいくつかあったので、静かに楽しみたい一人客なんかもターゲットにしているようだ。

 

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・ていうかコレ、いま気付いたけどインタースツールの50万くらいするイスやないか!誰がこんなん座ってタダのポップコーンモリモリ食うねん。


・私が食べました。


・売店をのぞいてみる。上映中の『RRR』や『THE FIRST SLAM DUNK』、『トップガン マーヴェリック』『シン・仮面ライダー』などなどのグッズが並ぶ。映画関連の書籍やアクションフィギュアなども。

 

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・特にスラダンやシン・仮面ライダーなど、売り切れ続出のグッズやフィギュアがいろいろ並んでいた。


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・転売してチケット代の元を取るか……


断じてやらない。人間としての誇りを捨ててはならない。


・上映直前なので、ポップコーンとドリンクのおかわりをもらいに行く。


・いっぱい食べたいので、ポップコーン2つとコーラに熱いお茶を2杯ずつもらった。人間の誇りはとうに捨てたのだ。


・獣となってポップコーンをむさぼり食う。塩とキャラメルは仕切りのない容器に入れてもらう形なので「キャラメル多めでお願いします」なども聞いてもらえる……と思う。

 

(※後日再訪すると、一度に受け取れるポップコーンは1つまでとのこと。一旦座席に持ち帰り、もう一度もらいに来るのはOK)


・少しキャラメルが焦げかけている部分もあり、そこがまたウマい。作りたて感もあるし。


・トイレも行っておこう。男女用とバリアフリートイレがあり、まあ普通にキレイ。


・先に書いておくと、10階のプレミアムラウンジ内のトイレは男・女の2室のみで、ココは気になったポイント。


・というのも、建物全体としてはオールジェンダートイレの導入推進を強調していたため(スペース的に厳しいのは理解できるが)

 

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・写真はこのビルの正面エントランスとなる2階の案内看板。あんまデカデカと書かれるのも、まあ……若干しゃらくささはあるが。

(2023年11月追記:現在は通常のトイレとして運用。人類にはまだ早かった)

 

・ちなみにこの2階トイレは小便器エリア・完全個室エリア(パーティションじゃなくて、宇宙船のポッドみたいな完全個室)で分けられる構造になっていた。他の階はだいたい男女+バリアフリーの構造。

 

3階と4階と5階にもすぐ入れる形の男女+バリアフリートイレが設置されている。コレに関してはビル側にもうちょっとわかりやすく表示していただきたいところ。


・さて9階トイレ。洗面台には爪楊枝やアロマおしぼり、マウスウォッシュが設置。OSAJIのクリームも置いてあった。


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・壺のなかのクリームを顔や手足にすっかり塗ってください、ということだろう。

 

・情報によると、女性用トイレはパウダールームがあるらしい。いいな。


・シアターに入場し、お待ちかねの座席に到着。見るからに快適そうなフカフカのシートである。


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・座ってみると、やはり快適。表面は合皮のような質感に見えるが非常に柔らかく、蒸れる感触もなかった。ヘッドレスト部も巨大な枕のようで、睡眠不足の時に座るとマジ危なそう。

 

・リクライニングはけっこう倒れる。バスや新幹線の座席よりもう一段行くくらいの感じで、限界まで倒すとちょっとだけ首を下に向けてスクリーンを見る形になる。


・座席の幅も広く、ポップコーンを3杯食うような野郎が悠々座ってもまだ余裕だった。アームレストもフカフカでうれしい。


・左右を仕切る壁にも厚いスポンジがガッシリ貼られている。吸音してくれているのだろう。


・写真だと見えづらいが、左右アームレストの下に正面側から入れるタイプの荷物入れ、左アームレストの真下にも荷物を差し込めるスペースがあった。


・このスペースがちょうどドリンクカップの高さより少し幅を持たせてあるので、おかわり用のものをここに忍ばせておけるのだ。

 

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・左アームレストの背中側には傘立て。


・右アームレストの内側のスイッチで電動リクライニングが起動する。わかりづらいが、その手前のスペースにはUSB充電コンセントが設置されている。


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・とはいえ当然スマホは使わないので、電源を切り、ケーブルだけ挿してこのスペースにしまい込んでおく。


・快適も快適、超快適だったが、電動リクライニングのムイ〜……という音だけは少しだけ気になった。


・かなり静音ではあるが、さすがに無音の状況では気になる。前後1列くらいだと聞こえるのではないか。


・まあ無音のシーンでリクライニング動かすバカはいなかろうが……


・シアターの音響はかなり良かった。ズンズン響きすぎることもなく、シャキッとした素直で自然な音が出ているような印象。


・さて上映が終わったので、10階のプレミアムラウンジ"OVERTURE"へ。

 

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・眺めの良い大窓(メチャメチャ曇っていたが)に向けてソファが並ぶ。ラウンジはチェアとソファが半々くらいの印象だったが、こちらはほぼソファ。


・ウェルカムドリンクが一杯無料(2杯目からは有料)とのことで、日本茶を注文する。八女の玉露といえば高級品ではないか。

 

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・※印のついているもの以外ならどれでもどうぞ、とのことだった。酒は飲まないが、ウイスキーやワインまで入っているとはサービスがいい。


・待っている間、トイレを覗いてみる。こちらも洗面台の横にクリームが置いてあった。


・クリームをよく塗りましたか、耳にもよく塗りましたか、


・こっちにはなぜかメガネ拭きとクツみがきも置いてあった。

 

・革靴なんか……磨くか?トイレで……飛んだのか?ションベンが?


・ソファに戻ってしばらくくつろいでいると、お茶が到着。なんとポットサービスで来た。うれしすぎる。

 

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・こちらのポップコーンは軽い食感に、濃厚なキャラメルとチーズ味のミックス。たぶん109シネマズ二子玉川で出してるプレミアムポップコーンと同じもの?もうちょっと香りが強い気がする。気のせいかも。

(2023年11月追記:現在はGODIVAのチョコレートに変更中。シケるから?)


・1時間くらいダラダラしつつこの記事をまとめて、大満足のまま退出。実にプレミアムな体験であった。

 

〜〜〜〜

 

こんな感じでした。

 

ポップコーンとドリンクつきならまあアリかな、くらいに思っていたけれど……いざ鑑賞を終えてみると、いやコレ値打ちあるよ!!!と声を大にして言いたい。

 

公開初日に観て友だちと語り倒したい時とか、一人でおかわり鑑賞をじっくり噛み締めたい時とかに……こういう体験も選択肢に入ってくる、っていうだけで、なんとなく豊かな気分にさせてくれるというか。

 

そもそも映画をわざわざ映画館で観る、っていう行為自体が、いまや贅沢な娯楽でもありますし。作品とじっくり対峙できるプレミアムな体験、オススメです。ポップコーンもうまいし。